わがままハーブティーはいかが?

心から笑えますように




私は西島を乗せた車が遠のいて行くのをただ見つめていた



「・・・にしじ、まの・・・バカ」


そう呟いても西島はこたえてくれるわけなくて



私のこと置いて行くの?

私のことお世話できるのは西島しか居ないんだから・・・



ねぇ、どうして?



背後から聞こえてくる啜り泣く声

それを必死に慰めるみどり



私はもう何も言えなくて、屋敷を出た




こんな状況で梨緒の話を聞く余裕はない



でも、そのままほっておくわけにわいかず私は梨緒の屋敷に足を進める



今朝の天気予報では晴れのち曇りだと言っていたのに東側の雲は真っ黒だ



梨緒の屋敷に着いた頃には、ポツポツと雨が降り出してきた


私は警備員さんに中に居れてもらい梨緒の部屋へと急いだ






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