lovetrain
私は事の始まりの駅に向かう。今度は余裕を持って出た


野良猫をひと撫でしながら駅についた


「おはよう紗英」


私の後ろにいつもいた光輝クンは今隣にいる。
おじさんが新聞を見ながら新聞と光輝クンの顔を見比べる


「昨日の兄ちゃんか!」

昨日の兄ちゃん?
おじさんの持っていた新聞を盗み見る

【勇敢男子高校生、女子高生を助ける】


内容が変わってる!


おじさんの声にわらわらと人が集まってきた。

「兄ちゃん昨日かっこよかったよ!」


バシバシと光輝クンの背中をおばさんが叩く。光輝クンは戸惑いつつもお礼を言っている


「あ、あの!昨日の見て惚れちゃいましたっ付き合ってください」


わお、公衆の面前で勇気ある女の子だな。
たくさんの人が行方を見守る


グイッと引っ張られた


「ごめん、俺好きな奴いるから」

私は真っ赤になる。


「あら、あなた助けられた女の子ね?」


「は、はい……」

優しそうなおばあさんに返事をする


「あなたが恋しちゃったの?」

このおばあさんはぁ!羞恥


「いえ、俺がベタ惚れなんです。やっと昨日いえました」


光輝クンは満面の笑みを見せた。駅には暖かい拍手があふれる


私たちはこの田舎中の田舎の駅で有名なカップルになってしまった



END
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