ハレゾラ
「もうっ翔平! ちゃんと真剣に付き合ってよ」
「付き合ってって……笑里こそ、ちゃんと選べよ」
話し方こそ少し乱暴な感じだが、二人の顔は全く違っていた。
相手のことをよく知っているかのように、微笑み合っているのだ。
(何? この光景……)
何がなんだか分からなくなってしまう。
この場所から一刻も早く逃げ出したいと思っているのに、足が全く動かない。
そして眼の前の現実は、私にとってどんどん悪い方向に進んでいった。
「なぁ、どんな指輪がいいんだよ」
「う~ん、そうだなぁ。やっぱりシンプルで洗練されたのがいいかなぁ」
「はぁ……なあ笑里、早く選んでくれ」
そう言って、彼女の頭を軽くコツく彼。