ハレゾラ


空をもう一度見あげれば、やっぱり雲ひとつない晴空(ハレゾラ)が広がってい
た。そして隣には、私の手を優しく握ってくれている彼がいる。

そんな嬉しそうな顔をして、何を考えているの?

私と同じ、愛おしさいっぱいで二人の未来を考えてくれていたら、嬉しいのだけ
れど……。
そんな私の視線に気づいた彼が「咲さん?」と甘い声で呼べば、私の心は幸せで
満たされる。


ねぇ、翔平くん……。
私たちは生まれる前から、出会って恋する運命だったんだよ。
だからそれに逆らうことなく、二人でその運命を進んで行こうね。


口には出さず、目だけでそう語りかければ、すぐに私の心を読み取って頷いてく
れる。


「翔平くん……」

「ねえ咲さん、そろそろ“くん”無しにしない?」


私もそろそろかなぁ……なんて思っていたんだけど、いざとなる照れくさくっ
て。
でも今日なら素直に言えそうだ。


「……翔平……」


目を見つめてそう呼ぶと、彼の瞳は今まで見たことのないくらい輝き、嬉しそうに微笑んだ。


「ありがとう、咲……」



咲と翔平。


ここから、また新しい物語りが始まろうとしていた。
 

 
 

 
                   ・・・・・Happy End・・・・・         

 
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