ハレゾラ
「何? 新しい彼氏でも出来たか?」


「そのセリフ、オッサン上司みたいですよ。私と2歳しか違わないのに」


「ほっとけっ!」


「でも正解。彼氏、出来た……かな」


そう言うと一瞬、チーフの顔が曇った……ような気がした。


「そ、そうか。良かったじゃないか」


「まぁ、前途多難な気もするんだけど」


「何か問題があるのか?」


「いろいろと……」


こうやって話し出すと、つい余計なことを考えてしまう。素直に喜べば良い
のに。


「そんな前途多難な彼氏なんかやめて、俺にしとく?」


「冗談も大概にして下さい」


「だよなぁ~」


頭をポリポリ掻き、ハハッと笑いながら事務所に戻っていくチーフ。
そのうしろ姿を見ながら溜息をついた。
 
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