ハレゾラ
私もそれにつられて手を振り返し、すぐ近くにあるロッカールームへと急いだ。

中に入ると、今年入社したばかりの女の子数人が、キャーキャー言いながら談笑の真っ最中だった。

それでなくても今日は朝から頭が痛いのに、彼女たちの甲高い声は脳天に響く。

きっと(うるっさいなぁ…)って思ってたのが、私の顔に出ていたんだろう。
私に気付いた1人が、急に顔色を変えて他の子達に合図を送る。いきなり全員揃って、緊張した面持ちでこちらに向き直った。


「おはようございま~す!」


「おはよう」
 

その間延びしたあいさつにイラッとしたけど、私は頑張って笑顔を作り返事を返した。

だって今時の若い子って、ちょっと注意されて嫌な事があるだけで、サッと辞めていってしまう。
 
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