Black Coffee.
あたしも彼も二冊ずつ本を買って
本屋を出たのは一時過ぎだった。
「 二時間は軽く居ましたよね 」
「 やっぱり話が合う人と行くと
長居しちゃいますよ 」
お昼はどこで食べようか、と
お店を探しているうちに、
二人がたどり着いたのは街角の
喫茶店風なパスタ屋だった。
「 なんだか、楓くんのところと
雰囲気が似てますね 」
「 それ、俺も思ってました 」
新しいわけでもなく、
古いわけでもないそのお店の前で
少し立ち止まって、彼をそっと
見上げれば、
「 パスタ、好きですか? 」
「 ・・・大好きです! 」
そう聞かれて、笑顔で答えれば
案外あっさり決まってしまった。