[続]素敵すぎる恋愛・・・あなたの世界へ
私は、貴俊さんに電話をすることにした。

『あの・・・私ですが。』

「ああ。どうした?まだつかないのか?約束の時間になるぞぉー」

『あの・・・今会社にいるんですが、受付でアポがないからだめだって言われちゃって。』

「まったく。受付なんか通そうとするからだ。今から秘書をそちらに行かせるからそのままで待っていろ。」


少しすると、貴俊さんの秘書さんがやってきた。
そして、受付に秘書さんは向かった。

「社長の奥様はどちらに?」

「あの?奥様ですか?受付にはお見えになっていらっしゃいませんが・・・」

「そんなはずはないだろう。社長へ奥様から電話があったんだ。」

そのやり取りが聞こえて、私は声をかけた。

『健司さん?すいません、迎えまでしてもらって・・・』

「奥様。ご無沙汰しております。
 先ほどは大変失礼いたしました。
 受付並びに第二秘書が大変失礼な態度をとりまして」

『いいんですよ。それもお仕事ですから・・・
 スケジュールに入っていなければ断るのは当たり前のことですから。
 彼がいけないんですよ、私が来るのをちゃんと伝えないから。

 それに、私もあまり会社に来ないから、私の事を知らなくて当然ですよ。
 私は社員でもないですし、妻なんて、そんなんでいいんですよ。』


”相変わらずの奥様の態度だ。これだから、社長も溺愛するのだろう”

健司さんがそんなことを考えていたなんて気がつかない私は、健司さんに連れられて、社長室に向かった。
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