忘れたくない恋【完】
卒業式の日。
俺は友達と他愛のない話をしてた。
そこにあいつがひょっこり廊下から
顔をだし誰かを探していた。
俺と同じクラスだったあいつの親友を
探してるのかと思った。
そしたら俺を見つけると、ハッと
した顔で近づいてきた。
すごく恥ずかしそうに…。
「一緒に写真撮ろ!!」
あいつは元気よく俺に言ってくれた。
正直写真は苦手だ。
「写真は……ごめん。」
一気に顔がシュンッと落ちた。
「わかったよ。」
あいつはか細い声でそう言い俺の教室を後にした。
そのあとあいつがあんなに
泣いてたなんて………
俺は知るはずもなく…。