忘れたくない恋【完】


卒業式の日。


俺は友達と他愛のない話をしてた。


そこにあいつがひょっこり廊下から
顔をだし誰かを探していた。


俺と同じクラスだったあいつの親友を
探してるのかと思った。


そしたら俺を見つけると、ハッと
した顔で近づいてきた。


すごく恥ずかしそうに…。



「一緒に写真撮ろ!!」



あいつは元気よく俺に言ってくれた。

正直写真は苦手だ。


「写真は……ごめん。」


一気に顔がシュンッと落ちた。


「わかったよ。」


あいつはか細い声でそう言い俺の教室を後にした。




そのあとあいつがあんなに
泣いてたなんて………

俺は知るはずもなく…。


< 32 / 160 >

この作品をシェア

pagetop