私の片想い事情 【完】
冷めた瞳の中に、激しい怒りが見える。
それが何を意味するのか分からず、私は「隼人が好き」と言い続ける。
隼人は、そんな私を黙らせるように唇を塞いだ。
「ふ……んんん……」
それはキスなんてものじゃなかった。
ただ黙らせる為だけに、まるで罰を与えるように塞いだだけ。
唇を離され、苦しさから解放される。
隼人と夢にまで見たキスは、とても残酷で、甘さも切なさもなかった。
自分が惨めで、虚しくて、また新しい涙が溢れてくる。
そんな私に、容赦のない隼人は、押さえつけていた手を首元に滑らせ、冷たい声で残酷なことを言い放つ。
「いいぜ、一回ぐらいヤッてやるよ」
「―――は、隼人?」
隼人の言葉に目を見開いて驚いていると、首元に置かれていた手が性急に私のTシャツの中に滑り込んだ。