私の片想い事情 【完】
「俺ね、みなみさんのこの小さい手が好き。ぷにぷにしてて気持ちいい。それに、小さくて細いのに、どこもかしこも柔らかい身体。首筋から鎖骨にかけてがすごく色っぽいよね?耳が弱いなんて、犯罪だよ。それに、その唇。やわらかくて―――」
「た、瀧川君!」
こんな風に褒められたことがない私は、顔を真っ赤にして彼を止める。
「みなみさんの笑顔が好きだよ。すごく安心する。空回りしながらも、何事にも一生懸命なみなみさんが大好きなんだ。西崎さんを一途に想っているみなみさんに恋したんだから、西崎さんが好きだからって理由は断りの理由にはならないよ」
私は、泣きたくなった。
彼は、何て強いんだろう?
私もこんな風に隼人に告白できてたら、また変わったのかもしれない。
友達の関係が崩れることを怖がって何も言えなかったくせに。
そして、結局隼人を責めるようなことしか言えなかった。
「ねぇ、まだ俺がみなみさんが好き理由言わなきゃいけない?」
私が、必死で涙をこらえていると、瀧川君が握っていた手を引き寄せ、軽く抱きしめてきた。
「ね?もう無理強いしないから、こうやって一緒にいさせてよ。みなみさんが西崎さんを想っているように、俺がみなみさんを好きなのも自由でしょ?」