私の片想い事情 【完】
こみ上げてくる涙をこらえながら亜紀さんに自分の想いを伝えると、亜紀さんは、優しく頭を撫でてくれた。
「みなみったら……」
ああ、やっと亜紀さんも分かってくれた、と安堵の溜息を零し亜紀さんを見上げれば、マイナス100度の冷ややかな視線と絡み合った。
ひっ、氷の女王……
「みなみったら、バカだバカだと思っていたけど、ここまでバカで間抜けだったのね。頭の中は綿菓子か何かでできているのかしら?」
亜紀さんの容赦ない言葉が、切ないヒロイン気分で浸っていた私を、召使1に引き戻す。
「隼人とみなみの距離は、これ以上ないくらい近いわよ。近すぎて、大事なことを見失うくらいね。逆に少し離れていた方が良かったものを。バカね、あんたは10年後に、隼人の結婚式で友人代表のスピーチ決定よ。それか、最後の花束贈呈に呼ばれるかもね?」
「あ、亜紀さーん。そんな怖いこと言わないでください……」
ありえそうな未来に、ぞっとする。
「あら、みなみはそれでも隼人の傍にいたいんでしょ?」
「……ぅ……」
そーですけど、と狼狽えていると、更に容赦のない言葉を浴びせられた。