私の片想い事情 【完】
あーあ、亜紀さんお肌潤っているなー。
あの心地良いベッドで、たっぷり睡眠を取っているんだろうね。
卑屈な気持ちがむくむくと芽を出す。
「みなみ、本当に顔色が悪いわよ?ちゃんと食べてる?」
「一応。夜は、もう何も食べないで寝ていますけど、お昼はここで食べてますし」
「お昼って、あのウィダーゼリーやおにぎりのこと?」
「ハイ……食欲なくて」
「夏バテになるわよ?ちゃんと食事しなさい」
亜紀さんは、そう言って、ドンとお弁当を私のデスクの上に置く。
「あ、亜紀さん……」
亜紀さんの優しさにじーんと感動していると、その感動を冷めさせる声で亜紀さんがせせら笑う。
「あんたが休むと、こっちが大変になるんだから。夏の間は、働きアリのように働いてからくたばりなさい」
思わず、ハイ、女王様、と言いたくなるような迫力。
私は、顔をひきつらせながらお弁当を受け取った。