SWEET&BITTER LOVE~シークレット・シェアリング《続編》~
副社長室に行ったけど、田中課長の方が一歩早かった。



「愛しのハニーと楽しむつもりだったみたいだけど、一歩遅かったなぁー。佐久間」



「・・・」
俺はこのまま、引き下がれず、祐副社長に掛け合う。



「俺は昨晩、その愛しのハニーと喧嘩してしまって…」
無理矢理、昨日、俺に背中を向けて泣いていた珠希のコトを思い出し、瞳を潤ませる。


「原因はお前の浮気か?」
祐社長は興味深々に、ファイルを閉じて俺の話に食いついた。



「仲直りの為にも…俺もこの店に市場調査に行かせてください!」


「会社の経費を使わず…自腹で行けばいいだろ?」
食いついたかと思えば、冷たく、俺の訴えを退けた。



そこを突かれると俺はそれ以上何も言えない。


「わかりました…自腹で行きます…」










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