SWEET&BITTER LOVE~シークレット・シェアリング《続編》~
「珠希!珠希!!」


大声で叫ぶ郁弥の声。


私は幻聴かと思いながらも、リビングのドアを開けて、玄関先を見る。


部屋から出たはずの郁弥が立っていた。


「どうしたの?忘れ物??」


私は慌てて、駆け寄る。



「大切なモノを忘れた」


「!?」


郁弥はビジネスバックを足元に置いて、私を抱き締めた。



「いってきますのキス」


リップ音を立てて、私の唇にキス。


「忘れ物ってキス?」


「…そうだよ~。これがなきゃ…俺の1日が始まらない」
切実に呟く郁弥。







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