貴方は私の―――



私の後ろで、駿が布団の中へもぐり込んでくる。


しばらくゴソゴソ…と気配がしたかと思うと、


「あ、梨乃………」


駿が何かを思い出したかのように声を上げた。


その柔らかな声に、反射的に


「………なに」


とても無愛想な声を出してしまう私。


………あ、あれ?


おかしいな。


なんか私、


駿と一緒に寝ることに、


よっぽど緊張してるみたい。



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