大好きな先輩

決着

「じゃあいいかな?」

「うん。お願い!」

「ハーイ!」


深雪先輩と決着をつける為華那実は呼びに行き、私と直也先輩は体育館で待つ事になった。

「先輩・・・」

「大丈夫だよ。もうお前を傷付けさせない!」

「うん!」


華那実が深雪先輩達を呼びに行ってから10分位経った頃

「話って何よ?」

先輩達が体育館に入って来た。


「何だ?俺達とやり合うっていうのか??」

「なんなら殴りあいする?」

「俺達は深雪とちゃんと話し合いたいんだよ!」

「ハァ?お前ざけてんのかよ」

「恭斗、いいよ。」

「深雪?」

「皆下がってて!・・・じゃあ向こうで話そう」


深雪先輩は驚く程に素直だった。

「で、何??」

「率直に聞く。何でこんな事したんだ?」

「未沙が憎かったから。これで満足??」

「深雪先輩・・・」

「未沙よりも私の方が直也の隣にいたのに何で取られなきゃいけないわけ!?」


そう言った深雪先輩は恨みに満ちた眼をして私を睨んだ。

「だからって!」

「アハハ!」

「何がおかしい?」

直也先輩が問いかけると深雪先輩は笑みを浮かべ一言

「だって楽しいんだもん」

その態度に切れた直也先輩は・・・


「いい加減にしろよ!!」

「キャッ!」

深雪先輩を壁に押し付けた

「ちょっと直也先輩!」

「どうして。どうして人の痛みが分からないんだよ!」

「離してよ!!」

「許さない。絶対に!」


完璧に切れてしまった直也先輩。

私と華那実は手を付けられなくなった・・・
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