中指斬残、捌断ち儀


「っっー、お前はー!まだそれを言うかっ、出会った時からなんら成長していないな!その下半身脳内にまた手刀をくらいたいかっ」


「チョップかますのは奥さまの自由にせよさー、どんだけされても俺の考えは変わらねえから。ああ、ヤリ捨てになんねえように、くれぐれもマグロでいんなよ」


一発だけで飽きさせんじゃねえぞ、笑う藤馬さんに座布団を投げた五十鈴さんだった。


べふっと豪速球座布団のダメージを受けた藤馬さんが沈んだところで、青少年に悪影響を与える話題を変えるべく、五十鈴さんは咳払いをした。


「今のことは忘れるように。意味は絶対に誰にも聞くなよ。――それでだ、渉。今日はお前に贈り物があるんだ」


無理矢理過ぎる話題変えでも、五十鈴さんがそうしたいなら乗るしかなかった。


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