中指斬残、捌断ち儀
「きっと今のは、『もう少し人を疑え』と注意してくれているんだと思います」
「藤馬、まさか……」
「ガキにのせられんな、騙されんな、んな目で俺を見んな!」
「不器用だったんだな……」
「だーかーらー、ちげえっての!」
「あれは照れ隠しです」
「お前……」
「殺すっ、いびり殺すぞ、てめえら!」
「あれはかなりの照れ隠しです」
「……」
「だーっ、バカどもがっ!勝手に思ってろっ、死ね!」
精神的な意味で武が悪いとでも思ったか、藤馬さんが今度こそ帰ろうとする。
せめてもの悪あがきのつもりか、皿にあった厚焼き玉子をすべてかきこむ。五十鈴さんの手料理、美味しかったからでしょうね……