Affair
そこまで言うと、光は顔を隠すように手でおおった。

「もちろん、違うと言うことはわかっています…。

でも……でも本当は……本当は、2人が生きているんじゃないかと思うんです。

生きて、幸せになっているんじゃないかって…」

肩を震わせて泣く妻の躰を、永田は抱きしめた。

「そうかも、知れないな」

ポンポンと、あやすように彼女の背中を優しくたたいた。

実は永田も、光と同じことを思っていた。

2人は生きているんじゃないかと。

「――わたし…忘れません、2人のこと」

最期のその時まで、自分たちの愛を貫いた2人。

永田も、光と一緒に誓うのだった。

決して、2人を忘れないことを。

☆★END☆★
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