Affair
ま、噂だけどなと言ってヒサシが笑ったのと同時にチャイムが鳴った。

同時に、ガタッと俺は席を立った。

「おい、どうした」

カバンを持った俺に、ヒサシは驚いた顔をした。

「早退、じゃーな」

担任が教室に入ってきたけど、俺は無視をした。

廊下に出た俺を担任が大声で名前を呼ぶけど、それも無視をした。

またかと言う顔をしているセンコーら。

俺には、そんなものは関係なかった。

何だよこの屈辱感は…!

別に結婚してるなんて、こっちには関係ねー話だし。

なのに……胸のザワザワが俺の躰を蝕むようにまたひどく、しかも大きくなっている。
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