Affair
なのに、俺の口は勝手に動いた。

「先生が既婚者だろうが何だろうが……俺、先生が好きなんです。

先生を“女”として思ってるんです」

勝手に動いて、西川に愛の告白をしている。

間違いなく、殴られるな。

からかわないでって言いながら、俺は西川に殴られるな。

そう思っていたら、彼女の唇が開いた。

「――本当、なの…?」

西川が言った。

その返事は、予想外だった。

「えっ?」

聞き返した俺に、
「――私…藤森くんが好きなの。

好きな人として、真剣に」

西川が言った。

言われた俺は、放心状態だった。
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