月と太陽の恋模様


「い、いえ……まぁ…」




本音を言えない私は曖昧にお茶を濁す。




「緊張しないおまじない、してやろーか?」




「おまじない?」




「ほら、もう少し上向け。」




新手の深呼吸とかだろうか?




だけど、違った。


音はなく、ただ静かに額に柔らかい感触が当たる。




新手のキスだった。
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