Line ~何時ものセリフで~
『最初は、ただ寂しかった…

雅人が好きで、好きで、会社辞めてまで
追いかけて結婚したのに…

自分を見てくれない雅人を責めてばかりで
あの頃の私は自分が完全な被害者だと思っていた

だから私は、友成が自分に好意を抱いていたことを知っていて、寂しさを彼に相談と言って会うことで紛らわしてた

狡くて酷いことをしていたのに
彼は全部分かっていてそれでもいいからと
傍に居てくれた…

そして有りがちな、そんな彼をいつの
間にか私は好きになってしまって、
勿論本人には気持ちを伝えることは
なかったけど、なんで雅人と結婚して
しまってのかとさえ思ってしまい

そしてとうとう友成と一夜を過ごして
しまった

自分を責める私を彼は、全部俺が悪い
俺のせいにしろと言ってくれたけど、
そんなはずはない…
寧ろ私にこそ責任がある

結局私は身動きが取れないまま
一番最低の選択をしてしまった

あの時の私には『ごめんなさい』
以外なかった…

本当、最後まで自分勝手だったね。』

そう言って彼女は哀しげに微笑んで
いた。
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