さよなら、ありがとう。
急いで自転車置き場まで行くと、あかり一人だった。

『待たせたー!ごめんー!あれ、翔は?帰っちゃった?』

『ううんー。トイレ行ったよ。説教されたー?』

『されたされた。でも、もう慣れたー』

そう言ってると翔が戻ってきた。

『おう、説教されたか。』

『もぉー翔まで同じこと聞くー。ちゃんとされましたぁ。』

『まぁまぁ☆愚痴ならファミレスでたーっぷり聞いてあげるから♪とりあえず行こうよ。』

あかりの言葉に頷き、三人で学校近くのファミレスに向かう。
ほんとすぐ近くだから話してるとあっという間。

とりあえず座って、ポテトとドリンクバーを注文。
私たちのファミレス定番メニュー。

『はぁ。今日も終わったー。』

『お前が言うな。寝てただけだろーが。』

『ちゃんと説教されたもん!』

『そこ威張るとこじゃないじゃぁん!てか、最近どーなの?21才の彼氏♪』

『あぁ、昨日別れたー。』

『ふぇ?!なんでー?!ちょぉーイケメンだったじゃん!!』

『顔はタイプだったんだけどねー。妻子持ちだった。』

『はい?!なにそれ!!』

『つか、優衣そういうのちゃんとわきまえるんだ。』

『翔、うざい。』

『てか、ちゃんと聞かせてよー!!』

『うん。3日前の夜さ、あいつと会ったんだけど、あいつの車の中に財布忘れたこと気づいて電話したらさ、電話の奥からパパーって聞こえちゃってさ。その瞬間電話切られてさー。』

『まじ…で、どうしたの?』

『2時間後くらいに財布届けに来たから別れようって言ったんだけど、でも、奥さんとうまくいってないとか、あたしに本気になったとかで離婚するとか言い出して。でも、あたしが本気じゃないからね。一方的に別れたの。』

『なぁ、お前もう本気で恋とかしねーの?』

翔が真面目に問いかけてくるから私は黙ってしまった。

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