楽しい学校生活を!


一月に宣戦布告をしてから最初の授業。
数学の授業だ。

さっきまで紗耶香の周りに誰もいなかったが、

「紗耶香ちゃん、ここ教えて~」

茶髪の子が黒太美月(くろたみずき)。

「あ、私も」

眼鏡をかけているのが榊原蘭(さかきばららん)。

宣戦布告をしたら、友達が出来ました。

戦闘能力向上以外を取り除けば普通の学校。
勉強だって普通の学校と変わりはない。

茶髪の美月と眼鏡の蘭にパパッと「分らない」と言われた場所を教えて先生の話に耳を傾ける。
あぁ、さっきの聞き逃した・・・。

二人に聞こえない程度にため息をつく。





「阿達が大変そうだよ?一月」

そう言って話しかけて来る龍市。

「可哀想に。でも、俺には関係のないことだ」

頬杖をつきながら、黒板を見つめる。
数学の教師は黒板に白い文字を敷き詰めていく。
『黒板』のなに真っ白・・・。

クスリと笑う。

「いきなり笑うなよ。気味悪い」
「いつものことだろう?」

別に頭がおかしい訳でも、
精神的におかしい訳でもない。
逆に一月は頭が良いぐらいだ。

「じゃぁ、この二問を・・・
櫻吹と阿達!解け」

「はい」
「は、はい!」

二人はチョークを持ち、黒板に書いてある数式を見つめた。

「今回は櫻吹も解けないだろうな!でも『カッカカカッカカッカッカカカカッカ』から『カカカカッカッカカッカ』だ!」
「「出来た」」
「早い!そして、先生の声が全然分らなかった!」

龍市がツッコム。



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