あなたに見守られながら・・・

走りながら、優梨に電話する。

「優梨!詩音と一緒か?」

「何?何かあったの?詩音、イチローの家にいるんでしょ?」

「それが・・・ちょっとケンカしちまって・・・俺、詩音を追い返したんだ・・・でも、詩音、家にいなくて・・・優梨と一緒かと・・・」

電話の向こうでは藤島と話してる風の優梨。「何?1人で?ヤバイだろ・・・紫藤、大丈夫か?」

「あっ、もしかしたら・・・」

そう言う優梨に心当たりがあるのか聞く藤島。
「坂下公園かも・・・今日も帰りに手紙が入ってた。坂下公園で待ってるって・・・」

「手紙ってなんだよ!なぁ、優梨!何を隠してる!」

そう怒鳴った俺に、優梨が
「とにかく、坂下公園に行って!あたし達もすぐに行くから!」
と言って、電話は切れた。

なんなんだよ!坂下公園に何があんだよ!手紙って・・・あの時詩音が隠した紙か?

俺は坂下公園まで走った。必死に、必死に走った。
そこに詩音がいるかもしれない・・・俺が傷つけてしまった詩音が・・・
俺の大好きな詩音が・・・
< 230 / 427 >

この作品をシェア

pagetop