推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
「冷たいビール持ってこい。ついでにそこのお通夜みたいな坊主に、ジュースもな。子どもは体も小さい上に涙で水分使ってんだろ。放っておく気かお前ら」
宗の口から飛び出した、思わぬ冷静な状況判断。
ハッとしたように、全員が匠に目線を向けた。
「そ、そうですね。水分補給をしないと……先生」
「たしかに……ですね」
「俺はビールだぞビール。あと、マッチもな」
「宗先生、ジッポを自慢げにいつも持ってらしたでしょう?」
指摘されると、宗は決まりが悪そうに頭をかいた。