真夜中の雨


だがここで呑気に束の間の安息に現を抜かしているわけにもいかない。

ポケットから煙草を取りだしくわえると、すぐにエンジンをかけアクセルを踏み込んだ。

いくあてなどはないし、これからどうするかも考えていない。
このまま職場にいくわけにも、家に帰ることも出来るはずがない。

だが、とりあえずこの悪夢のような事態を隠す為にまずやらなくてはならないことはわかっているつもりである。

真希を隠す、いや死体を処分することを何よりも早く行うべきなのだ。

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