真夜中の雨
だが頭で考えることなど所詮気休め程度のものなのだ。
まるでスピーカーから流れてくるようにさえ感じる鼓動を押さえる事が出来ないまま、震える手でファイルを開く。
目的のページはすぐに見つかった。
いや、それが果たして本当にすぐに見つかったのか、気がついていないだけで長い時間がかかっていたのかは定かではないがとにかく、3年前の事件が記載された箇所を発見した。
食い入るような目で文面を読む僕の脳内に、真希の父が起こした事件の概要がまるで2日3日前の事のように鮮明に蘇ってくる。


