普通のあなたと片目の私
2時間後。
「すみません!遅くなりました!伊集院龍です!美雪さんとお付き合いさせてもらってます!」
玄関に入るなり90度のお辞儀をした山田さん。
「あらあらーお仕事お疲れ様。娘から話は聞いてるわ。」
「いらっしゃい!リュウ、待ってたヨ!」
私の両親の反応を見て、ほっとした表情を浮かべる山田さん。
「さ、さ、ご飯食べて。お腹すいたでしょう。」
山田さんも私達の家族と打ち解けるのに時間はかからなかった。
今思えばこの時が一番幸せだった。