あなたの中心軸は私です。




まぁ、学園の中心軸がいたら皆が皆こちらを見るわけで。

女の子たちからの視線が痛い。



『俺と友達になってよ!』

ツバサくんは、あの時そう私に言った。

お願い、と聞きあの不良たちとの会話を思い出して少しツバサくんが怖くなったが、そのお願いは、そんな可愛いものだった。

『じゃあ、まずは呼び方ねっ。俺のことは王子じゃなくて、ツバサね!』

『私のことは親指姫じゃなく、クルミでお願いします』

『クルミちゃんねっ!分かった、これからヨロシクっ』


そう言って笑ったツバサくんは、太陽のように眩しかった。
さすが光の王子。





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