蝶響




「どうしたの?」

「ううん…何でもない」

湊へ吐いた初めての嘘

今まで、全てを湊と分かち合ってきたあたしにとって、その嘘は大きな重荷となった




人に相談できない辛さ……

その辛さが積み重なって、精神的にも強いダメージを与えた

高校生のあたしが、ひとりで背負ってく問題にしては、とてつもなく大きすぎた

“何とかなる”なんて、そんなの甘い考えにしかすぎなかった







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