鎖~kusari~
ニ章「枯れた花達」
第二章
【枯れた花達】


『もしもし、お母さん?実習先決まったよ』

『あら、そう。どこに決まったの?』

『一ノ瀬桜花学園っていう所。結構有名な学校みたいだよ』




『一ノ瀬……そうなの……』

『お母さん?どうしたの?』

『何でもないわ……。実習頑張ってね…』

『あっ、……うん』


ガチャリと切られた電話。

ツー…


ツー…


ツー…。



お母さん…様子が変だった……。


話し相手のいなくなった受話器を私はいつまでも握っていた。



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