シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


「それからね、最近友達になった紫茉ちゃん!!! 凜ちゃんによく似て、格好いいの!!! きゃーって感じ。それから小猿くんかな」


芹霞…。



「そんなものかな。今度会わせて上げるね」



俺は――…?



「せり…」


久遠が口を開いた。


「それで全部か? せりの"大切な人達"は」


俺の手を捻り上げたまま、冷ややかな声で。



「あ、忘れてた!!!」


忘れないでくれよ…。

一瞬どきっと…



「お姉ちゃん!!!」



芹霞はきらきらした目で俺を見ている。



「あたしの大好きな人達なんだ!!!」


――紫堂櫂を愛してる!!!



なあ……。


「もう1人居た!!!」


芹霞は舌を出した。



「もう会ってるのかな。

久涅って言うの。

ちょっとチンピラ風だけど…」


何で…久涅だ!!!?



「よせ、凜!!!」



俺は久遠を突き飛ばして、

芹霞の頬を掴むと――



「え。え…んんっ!!!?」



口付けたんだ。

荒々しく。
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