シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
 
「玲くん…」


それでもあたしは呼び続ける。


例え――

玲くんの心があたしになくても。


「好き…」


まだ、あたしは…仮初の彼女だから。


許してください。


切ないね、苦しいね。

この心が…恋、なの?


「玲くん…好きだよ…」


ごめんね、凜ちゃんが好きなのに。

こんなこと言ってごめんね。


こんな時なのに――

言わずにいられなくて、ごめんね。


あたしの涙が、玲くんの涙と混ざり合った。




――…ちゃあああん!!!!



心の何処かで、誰かが泣いている。

胸が締め付けられそうに、切なくて、悲しくて。


誰の心の痛みか判らなくなってくる。

誰が泣いているのか判らなくなっている。


薄れる意識の向こう。


――あははははは。


笑顔で笑い合った幸せな何かを…

見た気がした。


笑いたい。


悲しくなんて…

なりたくないのに。


誰もを悲しませたくないのに。


ねえ…


「ワンコ、紫堂櫂は大丈夫か!!!?」


「櫂様!!? あれは芹霞さ…れ、玲様!!!!?」



私達は――



「旭、それで玲様の治療を!!!!

必ず助けるんだッッッ!!!」



…救われますか?


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