シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


「僕のせいだ…」


僕は床に拳を打ちつけた。


「芹霞がどうなろうとも…

僕は何も言ってはいけなかったんだ!!!」


そしてあの時だけではなく、


「浅ましい僕は――

独占欲と嫉妬に駆り立てられて…

櫂への心を僕への心にすり替えようとした。


全てを知っていながら、

櫂と芹霞が結ばれる運命を変えようとした。


全ては――

僕が…僕が悪いんだッッッ!!!」


僕は泣いた。

激しく泣いた。


僕の恋心。

櫂の恋心。

芹霞の恋心。


全てを思えば、涙が止まらない。

悲哀と後悔が、激情となって身体を駆け巡る。



「どうすればいい?

僕はどうすければ!!!」



「せりの――


心のままに」



深遠なる久遠の声音。



僕は顔を上げた。

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