シンデレラに玻璃の星冠をⅡ



「玲くん…

あたしを選んでくれるの?」



僕を魅惑し、縛り付ける黒い瞳から…



「いいの、あたしで…?」



涙がはらはらと零れて。




「あはははは、やだな。



やだ…こういうもんなんだ。





――両想いって」




リョウオモイ…?



脳内で漢字変換が出来ない。


意味が判らない。




リョウオモイ…って何?




「まだ、多分の段階だけれど…


恋愛初心者だから判らないコトだらけだけど、


あたし――


もっともっと玲くんのこと知りたいと思うし、

玲くんの近くに居たいと思う。


これって…恋だと思うから。


だから玲くん――」



芹霞が…微笑んだんだ。



僕に向けて…



「これからも、


よろしくお願いします!!!



あたしも――


玲くんが好きです!!!」




真っ赤な顔で――


はにかむように。






ガッシャーーン。





その時――


屋敷の窓硝子が、



木っ端微塵に吹き飛んだ…


音がした。





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