シンデレラに玻璃の星冠をⅡ

「あの音楽は…身体の構成要素を、書き換えようとする。

お前達に判る言い方をすれば――

不協和音を作る音。

人間のある一定の周波数を、強制的に変える物だ」


周波数?


「身体には…受け付けない特定の周波というものがある。例えば硝子をひっかくような音。しかし不快感を覚えるのは全員ではない。個々が苦手とするそういった周波に…あの音楽は変える。いや…たまたまオレがその周波数を持っていただけのことかもしれないが。

ああ蓮、オレはもう大丈夫だ。きっちりと防護した。

それより、音楽は何だ!!?」


「はい。あのスクリーンを使い、中継のメインレポーターが登場する予定でした。だから…Zodiacのものではないかと」


Zodiac…。


スクリーンには、ドラゴンヘッドと久遠が言った図形が分裂したり増殖したりしながら、音楽に合わせて乱舞している。


音楽はさることながら――

その動きに…

放たれているモノ自体に…

凄く…嫌な気を感じたんだ。


それは久遠も同じだったらしく。


「あのスクリーンを、壊した方がいい。

…このままだと、増殖がとまらない」


視界には…至る処にスクリーンが増えていて。

どこまでも…青緑色の光源と奇怪な図形を写しだしていく。



「一体何だ、これは…」


蓮が驚いた声を出した。



幻覚か、現実か。

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