俺様専務とあたしの関係
「そういえば、蒼衣さんの結婚式はいつ?」
まだ、ボーッとする頭で、あたしはゆっくりとテーブルの上の招待状へ手を伸ばす。
すると、章人がウトウトしながら答えた。
「二ヶ月後…」
そう答えたかと思うと、章人は寝息を立てて眠ってしまった。
「もう、本当に何でもないんだね」
あたしは、穏やかな寝顔を見せる章人の頬を突きながら、独り言を呟いた。
以前なら、蒼衣さんの話をすると、どこか思い詰めた感じがあったのに、今はサラっと流すだもんなぁ。
「章人、愛してる」
そっと唇にキスをして、あたしも目を閉じる。
章人の温もりと匂いだけで、こんなにも心休まるんだもの。
もう絶対に離れない。
離さない。
あなたを、絶対に。