I


寝るときも、食べる時も、遊ぶ時も、常に一緒。


どちらかが居ないと、また置いてきぼりになるんじゃないかって、怖かった。


悠が居れば、私はどんな苦痛でも受け入れる、そう思ってた。



『悠君!良かったわね、お母さんとお父さんが決まったわよ!』


顔のつくりが格段に綺麗だった悠は、子供が出来ない成金夫妻にすぐに引き取られた。


もちろん、反発したわけで。



『志津が居ないとイヤだ!行かない!他人のところなんかに、行きたくない・・・!』


園の職員、全員が、これはかわいそう、と一旦話を保留にした。

だけど、嫌がる悠を見かねた夫妻は、多額な金を園に落としていった。


万年金欠だった園は、喜んで悠を出したわけで。



八歳の時に、私と悠は別れた。




その後、私も他の親に引き取られて、これで悠とも本当にお別れだ、と思ったとき。




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