白緑蝶"vacances【続2】
ドアにそっと手を当てたソラは
ドアの向こうに居る私にそっと
語りかける。

「ひわ
 話さないと先へは進めない
 
 だから、今ここで話す
 
 いいな?」

嫌だよ、聞きたくない。

私は、両耳を塞ぐ。

だけどどんなに強く塞いでみて
も、大好きな貴方の声を私の耳
はキャッチするの。

「昨夜のこと、俺は正直
 何も覚えていない

 酒に泥酔して気づくと辺り
 はもう朝で、俺は見知らぬ
 部屋に居た

 隣には彼女、タマラが眠って
 居て、俺達は着衣を何も身に
 つけていなかった・・・

 その状況を見て俺達は昨夜
 関係したんだろうと思う」

ソラのその言葉が聞こえた住人
達の表情はズドーンと暗くなる

昨夜、ソラにお酒を進めすぎた
事を反省している真澄。
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