白緑蝶＂vacances【続2】

「いいの
　
　アンタは、何も言わずに
　持ってくるぅ」

「わかりましたよ」

酔わなきゃ、ソラに合わす顔が
無い。

貴方は今の私を見て何を想う？

きっと昨夜の自分の行いを責め
私のせいで深く傷ついている。

「ヒワ、もうやめるね
　
　こんなことをしても虚しい
　だけだと、君はじゅうぶんに
　分かっている」

「うん、やめる」

彼女を傷つけても私の心は少し
も晴れない。

苦しみの上に、いろんな感情が
積み重なって入り組んでめちゃ
くちゃで、もっと苦しいよ。

「ソラのことが心配だから
　僕も探してくるよ
　
　必ず、君の王子をここへ
　連れて来てあげるから
　
　姫は、泣かない

　飲み過ぎない
　
　Do you understand?」
　
-分かりますか？-

テオさんは上から目線な感じで
キツめに私に、そう問う。

「イエス」

「よろしい」

ソラ、貴方を傷つけてごめん。

ごめんね・・・