白緑蝶"vacances【続2】
真澄は、その場に立ち上がり
ソラの肩を叩いた。

「何、気にすんなって
 ゆらはいい子にしてたぜ

 ところで、その様子じゃ
 仲直りできたの?」

寄り添う私達を見つめる真澄
の視線が、何だか照れくさい。

「うん、まあ・・・」

「マスミ、おまえのおかげだ

 サンキュ」

「そっ、なら、よかった」

真澄は微笑む。

そこへ、湊さんがビールを片手
に持ち現れる。

「ソラにヒワちゃん

 君達遅いから帰ってこないか
 と思って、先、始めてるぜ」

ビールを、グイッと一度に飲み
干す湊さんに、ソラはポケット
からデジカメを取り出して渡す

「ミナト、これ」

「ああ、そっか
 
 あの時、おまえに・・・
 
 なくしたかと思ったぜ」

ソラから、デジカメを受け取る
湊さん。

「ああ、それ、電池が切れる前
 に二・三枚借りて写したけど
 いいよな?」

「ああ、構わない
 そうだ、今度送るわ」

「ああ、日本に戻ってからで
 いいぜ・・・」
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