白緑蝶"vacances【続2】
「いいんじゃないの?
 
 モモは、家族みないなもの
 だし甘えれば」

「そうですよ

 おねえちゃん」

カランカラン

「いらっしゃ・・・
 
 何だぁ、マスミかぁ」

「俺で悪かったな
 
 あれっ、居たの?」

百枝の姿を見つめて、真澄は
愛想なくそう言った。

「居たら悪い?」

「悪くねえよ
 
 ただ、何で
 携帯繋がんない訳?」

「し~らない

 自分の胸に手当てて
 考えてみれば」

赤ちゃんを抱きしめる百枝は
真澄なんて放置して、姉の
赤ちゃん、依澄を抱き寄せる。

「イズミ君
 ミルクの香りがする

 いい匂い」

真澄はと言えば、店先で邪魔に
なるのもお構いなしに、百枝に
言われたとおり、自分の胸に手
を当てて考えてみてる。

そして、真澄は言う。

「思い当たることねえな」

「マスミ

 アンタねぇ・・・」
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