白緑蝶"vacances【続2】
抱きしめ合う、温もり・・・

「ひわ、どうした?」

私は、ソラの胸に顔を埋め
こっそり瞳に溢れた涙を拭う。

この場所が無くなる・・・

「何でも、ないよ」

私は、パチンと手を叩いた。

「はい、抱擁はここまで
 
 さあ、お仕事してください」

「任せて

 俺に、全て任せろ」

ソラの真剣な瞳に映るのは私。

「ソラ?」

「任せて、休んでろ」

触れ合う唇に、また愛を感じる


カランカラン

空になったケースを運ぶ手元を
見つめて話をしながら姉が店内
に入ってきた。

「ヒワ、駅前の広告見たわよ
 
 ソラさんの顔、ドアップで
 驚いたわよ

 ほんと・・・」

「持ちますよ」

ピンクのエプロンに、男性の声

「ありがとうござい

 うわっ」

見上げた姉の顔に、顔を近づけた
ソラに驚く姉。

姉の動きが止まる。
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