白緑蝶"vacances【続2】
ソラの髪に赤い薔薇の花びら。

ソラの髪に触れながら、私は
言った。

「ねえ、ソラってさ

 もしかして、雨男?」

そう、晴れているとは言い難い
空は、何だか今にも雨が降り出
しそう。

「俺じゃない
 
 ユラじゃねぇ?

 ほらっ、野外ライブの時も
 最後に雨降らしたのおまえ
 じゃん」

「えー、あれは私じゃないよ
 
 もともと、行く予定じゃ
 なかったもん」

「じゃあ、この中に居るん
 じゃない
 
 雨男、もしくは雨女が・・」

私達が見つめる先に、泣いてる
人がいる。

「彼じゃない?」

「だね、きっと

 カッちゃん
 まだ、泣いてるの?」
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