白緑蝶"vacances【続2】
「お義父さん、そのお話でした
 ら、今、私が・・・」

「では、私から話そう

 君は、ソラ君だったね?

 ・・・」

自分の前に立つタマラの父親に
空は首を傾げてみせた。

「アンタ

 誰だっけぇ?」

そう言って、悪気もなくニッコ
リと微笑んだ。

真澄はマジかよって顔をした。

「叔父さん、すみません
 
 ソラは酔って具合が悪く
 話せる状態じゃない

 お話でしたら、この私が 
 聞きます

 マスミ、表に車を回して
 もらうから、ソラの事を
 頼む」

「ああ
 
 それでは
 僕達はこれで失礼します」

タマラの父親に軽く会釈をした
真澄。

「ソラ、帰るぞ」

航と崇に支えられ、空は店を
出た。

「悪い
 
 飲みすぎたせいで
 便所が近いわ

 ちょっと借りてくる

 ワタルさん、タカシさん
 ソラの事見てて」

真澄はもう一度店内に入り
お手洗いを借りる。
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