ケモノ女が愛するオトコ〜草食男子の扱い方〜
課長に言われて俺は彼女の手を取った。
「千歳。行こう」
彼女は涙で濡れた目を俺に向けたままゆっくりと立ち上がった。
会議室にいる人間、全てが唖然と俺達を見ている中、千歳と俺は部屋を出た。
パタンとドアを閉めた瞬間に彼女に訊ねる。
「どうしたの。
……具合が悪いの?」
すると彼女はキッと俺を睨んだ。
「……どうして、…無視するのよ。
……勇気はこれで…いいの?」
「は?」
何だ?
何で俺は怒られているんだろう。
「…札幌行きが決まった途端に私と距離を置くなんて。
向こうで新しい女でも探すつもりなの?」
………。
「…ちょ、ちょっと待って」
「…今度こそ私が邪魔になったのね。
……私は…勇気のお荷物なんだわ」