ショコラ~愛することが出来ない女~

「これとか、素敵かも。
康子さんだったら色をこっちのグリーンのに替えて。二人でペアルックとかどうですか?」

「あはは。私まで買うの?」

「えー、いいじゃないですか。お子さんとペアルックとかすごく楽しそう。
そうだなぁ。白のカットソーなら二人ともに合うんじゃないですか?」

「なるほど。いいセンスだとは思うけど、さすがにこの年で娘とペアルックは恥ずかしいわ」

「わかってないなー、康子さん。ペアと見られないようなペアルックをするのがいいんですよ。
同じ白のカットソーでも着こなしを替えるんです。
娘さんの方はカジュアル。康子さんのはジャケットに合わせてエレガントに。
ほら、これと。こっちはこれを合わせて。

……どうですか?
全然与える印象違うでしょう?」

「ほんとだ。すごいわね、森宮ちゃん。
しかもそのネタちょっといいわよ。
『あなたは誰とプチペアルックしたいですか?』的なキャッチで、今度編集会議に出しましょう。
母子だけじゃなくて、彼氏とか、友人とか向けに展開するのよ」

「あはは。康子さんはすぐ仕事につなげちゃう」

「仕事の鬼ですからね」


楽しそうな森宮ちゃんにつられて、自分の服まで買ってしまう。

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